今日の学習は、普段ごく当たり前のように使用している、水道の歴史とこれからです。

  講師は、東北工業大学・学長 今野 弘 先生です。  

先生は、タイ・エジプト等の海外での技術協力も含め、土木工学を通して、40年に亘り水道の研究をされてきたそうです。 

講師:東北工業大学 学長 今野 弘 様

今野先生の講義内容を以下にまとめてみました。

水と命の関係

・一日に身体から、尿や汗として体外に出る水分補充として2~3リットル必要。
生活に必要な水は、水道設計値333ℓ/日人で計算するが、一般家庭としての使用料は平均200~260ℓ/日人となる。

水道の歴史

古代から人の営みに水は必要不可欠なもの、水道の歴史はローマ時代に遡る。
・河川そばでの生活、集落形成に伴い【アルキメデスの螺旋】や【サキヤ(ツボ水車)】等の揚水技術と水輸送の必要性と発達が現在の水道発展の基になりました。

【しかし、河川に恵まれた都市形成が昨今のゲリラ豪雨に対処出来ていない現実が・・・】
・人口増加に伴い水の浄化と輸送が必要になってきた・・・水道の歴史は水量不足と水質汚染との戦いで発展してきた。

どのように水はきれいにするのか?

・水の浄化は、沈殿・ろ過・吸着・微生物の働きなどの自然現象の活用によるものと塩素(次亜塩素酸)による殺菌が主だ。
・仙台茂庭浄水場で、ろ過に使用されている砂はマンガン含有されており良質だそうです。    

浄水場使用の砂サンプル
左から カイロ(エジプト) 
バンコク(タイ) 茂庭(仙台)

・アフリカ・中近東・東南アジアでは、まだまだ飲料水や生活用水は、雨水に頼る。
・日本は自然現象のろ過、山の森林効果と河川の砂礫でかなりろ過されており、良質な水に恵まれている。
・各地にあるダムの噴水は、水滴の粒が小さくなると酸素の取り込み量が増えるという作用を利用した水質保全が主たる目的です。
・飲み水や生活用水に適した高度な浄水技術に伴い、今や日本の水は世界一・・・365日全国どこでも水道水が直接飲める幸せ・・・
・水系伝染病患者数は、1975年に水道普及率80%段階で、ゼロ達成。

仙台の水道

・近代以前の水道としては、仙台では政宗公時代の四ツ谷用水が有名です。
・日本の近代水道事業は明治20年に横浜が最初、仙台はそれに遅れること36年後の大正12年、しかし原設計は、明治26年に仙台市に提出提案されたそうです。
・この原設計者は英国人W・Kバルトンという方で、普段着に和服を召し、こよなくお酒を愛したそうです。

【・蛇口を捻ると飲み水が出る当たり前の水道水ですが、思い出してください。
 3・11大震災時の水の有難さ、水の無い生活の不便さを等しくあじわいました。】

おわりに

・今野先生は下記のような課題に取り組みが必要と感じてるそうです。
 1・環境保全(水・大気)
 2・水量と水質への課題にチャレンジ
 3・災害に強い水道
 4・世界への貢献・人類への貢献