今日の講師は、日本統合医療学会理事長であり仙台医健専門学校長を務める東北大学名誉教授の仁田新一先生です。


冒頭、学生時代に経験したチリ津波の話しの後、人工心臓の開発や加齢医学研究所の活動、東洋医学についての研究そして自身の腎臓がんの克服も含め、幅広い学会活動、社会活動の紹介がありました。

健康とは何か。近代性医学では「からだ」を中心とした医学でですが、東洋医学ではその他に「こころ」「霊性」「環境」が一緒であるという考え方です。

WHO憲章には完全な肉体的、精神的、及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱が存在しないことではない、と記されている。

 

 

皆さん脈をとってみましょう。動脈は骨で保護され少し中に入っています。
脈で心拍数、心臓の圧力、乱れ、機械計測では血管の硬さなどが分かりこれだけでも心臓の沢山の情報が入っているようです。

さて丈夫で長生きの要素として近代性医学では「外乱」という考えがあります。

図のように、①運動的要素 ②生活的要素 ③心的要素 ④スピリチュアリティ要素 それらが統合されて「人間力の強化」となるとのことです。

ここで呼吸に関して、眼を瞑り何も考えずに今の事だけを考え、過去と未来を消してしまう瞑想の時間を一日一度持つことも健康にいい効果があるとのことで会場で実践しました。
また「プラセボ」とは例えば、信頼できる医者からこの薬はよく効くと渡されたたら30%は効くというデータがあるようです。~皆さんの薬大丈夫ですか~

未来型医療としての統合医療の新しい展開

上の図のように医師、看護師、一般市民がみんなで健康を守るという「国民ゼイン参加型医療」が未来型医療だという事です。先生は、まるでオーケストラのようにとも言われました。

下図の「日本の統合医療の分類」を見ると、伝統医療から近代西洋医療まで幅広く含まれていることが分かります。


先生は東洋医療についても研究されています。2~3紹介すると
 鍼 ー 神経の刺激による治療 ツボと脳の活動(繋
    がっている)
 灸 ー 腹を温めると腸間膜動脈の血流が増える
 入浴 -(漢方入浴剤)安静時、入浴中、入浴後の
       血圧の変化
 *ちなみに先生は2回風呂に入るそうです。朝は
  頭の働きを良くするため、夜はよく眠るために。

未来患者学

東京お茶の水にて「2018未来患者学」と称する会合が持たれ、先生が講師として招かれました。ガイドラインは、昨今目覚ましい発展をみせるAIの利用です。問診システムとして
 ・疾患名、検査方法の選択
 ・診断名の確定
 ・治療医の推薦などの追求です。
これらは結局、医者とのコミュニケーション不足による問題解決のため、患者自ら勉強して医者を教育しようというものです。世にスーパードクターはいない、誤診が無くなるかも知れないという観点です。

さてそこで直接ガイドラインとは関係ないが、学習会で提供された資料に基ずき勉強してみては如何でしょうか。
生命現象の守備範囲を設定し生体の調整能力を保持するという「ひとの恒常性」について「血圧」と「血糖値」の2つを紹介します。

                    

 

 

 

 

 

 

上図の血圧の法則は電気回路のオームの法則と同じですね。(電圧=電流×電気抵抗)
この方式を使うと自分の血圧と心拍数が分かれば、血管の抵抗(血管状態)が把握できるという法則のようです。

血糖値(HbA1c)についてはインスリンが血糖値を下げ、アドレナリンやグルカゴンが血糖値を上げるようです。血糖値が下がらなくなる理由も記されているので参考にしてください。

最後に母校仙台一高での講演時に「成績が良くても他人とのコミュニケーションがうまく取れない人は、医者になってはいけない」と話したところ、後で学校から感謝の連絡があったそうです。その話に該当するような生徒が医学部を受験したいと言っていたが、工学部に変更したとのことです。
 皆さんの主治医は如何ですか。 医師の重要な要件を伝えて講演は終わりました。