本日の講師は東北大学災害科学国際研究所教授 邑本俊亮(ムラモトトシアキ)先生です。震災後できた研究所で、専門は心理学。人間の言語コミュニケーション活動(読む、書く、話す、聞く)の認知過程に関する研究を行い、得られた成果を教育や防災など様々な領域における実践に応用することを目指しておられます。

 

「やばい」ってどういう意味?

はじめに言葉の性質というお話は、ばんそうこうという言葉でも全国各地で読み方が違うことや、たとえば「こい」という言葉にもいろんな意味がありあいまいであること。「やばい」という言葉も普通あまりよくない意味にとらえるが、若者はいい意味に使うこともある、など言葉は不十分であいまいなことを話されました。

ばんそうこうの呼び名は地域によって違う

心理学は人の心が読めるの?のトリック

夫「おい、あれ」妻「はい、どうぞ」で理解できちゃう?

その言葉を理解する“心”の働きについて、前後関係や、文脈、知識、場面、言葉以外のメッセージ、相手などがあり、たとえば、夫「おい、あれ」で妻が「はい、どうぞ」など受け手がその人の心で言葉を理解できることがある。

どうして誤解がうまれるか?ことばはむずかしい

ムダだと思っても避難することの重要性

次に、心のクセを知ろう、ではわかっていても錯覚は起こる、思い込むと誤りに気づかない、情報の表現に左右される、などを話されました。たとえば、災害の逃げ遅れについて、たいしたことはない、自分だけは大丈夫、など、普通の範囲で理解しており、まさか、自分の住むところに被害が出るとは思わなかった、ということになりやすい。ムダだと思っても避難することの重要性を話されました。

人と人とのコミュニケーションの重要性

最後に、コミュニケーションを支えているもの、として、言葉が主役と思いがちだが、何気ない言葉が相手を傷つけることになる。「がんばってください」といわれたことに、人によってはこれまで頑張ってきたのに、とつらいことになる。その一方でその一言で思いが伝わるのは、信頼関係、とも話されました。NTTドコモのメール大賞を例にとり「愛のあふれるメール」について、エピソードを交え、信頼関係があれば伝わるが、よく知らない状況では人を傷つけることがあること。人と人とのコミュニケーションの大切さを訴えました。

本日の出席者は 602名でした。