学習テーマ:「仙台周辺の土地の成り立ちと暮らしとの結びつき」

講師 : 東北工業大学 工学部 都市マネジメント学科(旧土木工学科)
                        教授    千葉 則行   先生

1.はじめに

藩祖 伊達政宗により、城下町仙台は広瀬川によって形成された河岸段丘地上に展開された。

青葉山の高い要害性に加え、

①広瀬川の段丘面上に城下を定め、洪水を回避できること。

②城下町の地盤は強固であり、地震に対する安全性が高いこと。

などの立地条件を有していたことによると思われる(佐藤昭典,1997)

初期の城下町の周辺部にあたるところでは、大規模に地形改変されたところで1978年の宮城県沖地震被害や2011年の東日本大震災でも地震被害が発生した。

地盤を構成する地質の違いが反映されており、仙台の大地がどのような地層で地層でもって、どのような履歴で形成されてきたのかを知ることは重要である。

本講演では仙台周辺の土地の成り立ちと土地利用や自然災害といった面での我々とのかかわりを紹介する。

2.日本列島における地下の動き

日本列島の特徴は4枚のプレートがぶつかり、太平洋プレート、フィリピンプレートが日本列島の下に滑り込んでいる。

 

 

 

             震源(×印)は破壊が初めに起こった場所を示す。

3.東北地方の激しい地殻変動 複雑な地表面と地下構造

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.仙台市街地およびその周辺の地形の成り立ち 地形区分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.土地の成り立ちと土地利用 ・・・ 段丘地の地下構造

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.土地の成り立ちと地震被害 ・・・ 地震による家屋被害

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.土地の成り立ちと地盤条件 ・・・ 低地の地下構造

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.土地の成り立ちと地震の揺れの強さ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東北地方太平洋沖地震 地盤条件地震の揺れの大きさの分布

9.土地の成り立ちと地震動の増幅 ・・・ 低地の軟弱性

地震の時により、軟弱な地盤ほど揺れが大きくなる。 大河川の流域に広がる低地には、ほとんど例外なく軟弱な沖積層(現代~2万年前までに堆積した地層)が堆積しており、このような地盤では地震動が増幅されて大きなゆれとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.人工地盤の地震被災例 ・・・ 丘陵地

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11.災害から身を守るには ・・・ 土地の成り立ちを知る

正常性バイアス

自分に都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう心理機能のことです。

日々生きている中で、外部の様々な刺激にいちいち過剰に反応していては恐怖や不安で精神が疲弊してしまうので、心の平穏を保とうと働くのが正常性バイアスです。

災害避難時の大敵

裏付けのない正常性バイアスが誰にでも起こりうると自覚することです。 自問自答する習慣をつけることが大切です。 そのうえで、警報や注意報を素直に受け止め、最悪の事態をしっかりと想定して避難するようにしましょう。

◇最後に

仙台の土地の成り立ちと地震との関係を知ることで、正常性バイアスに左右されることなく、躊躇なく避難する行動に結びつける大切さを認識することができました。

千葉則行先生、ありがとうございました。

本日の出席者は283名でした。