12/21 植物の交配

本日の学習会は、東北大学教授、東北大学植物園園長 牧雅之先生をお迎えして「植物の交配」というテーマで植物が子孫を残すための様々な方法を使って、交配し繁栄した過程について、楽しいトークと映像によって講演をしてくださり、又植物が如何に子孫を残すかという自然の神秘について興味深いお話をお聞きすることができました。

講師紹介

東北大学学術資源研究公開センター植物園園長 牧雅之先生

 

昭和62年東京大学農学部林学科卒業           

平成4年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了

平成6年福岡教育大学教育学部助教授

平成11年東北大学大学理学研究科助教授

平成24年~現在東北大学学術研究公開センター教授

1.本日お話しする内容について簡単におさらいする

■雄しべの花粉がめしべの花粉管を通って雌しべに到達し受粉する

2.受粉はどう行われるか?

■植物は動物のように移動する能力が無いために、多様の手段によって受粉が行われる(受粉の多様性)

そのために色彩豊かな鮮やかな花を開花させたり、甘い蜜と香りによって他の動物を引き付ける。その動物の体に付着して受粉させる。又風や水などの自然の媒体を活用するために大量の花粉散布する方法を取っている。

①風媒花

②ハチドリ媒花・・・北米南米に生息

③昆虫媒花・・・蝶々、スズメ蜂等

④哺乳類媒花

⑤水媒花・・・雄しべの花粉が流されて、雌しべに受粉する

3.植物の繁殖形式はとても多様

■植物の大半は雌雄同体が多く約80%がこちらに属する、雌雄異体は10%以下で該当する植物イチョウ、アオキ、なでしこ等、雌雄同体の植物は成長が遅く、反対に雌雄異体の植物は成長が早い特徴がある。そのために色々工夫がなされている。

4.雑種をめぐる問題

■とても身近な雑種の例・・・ソメイヨシノは母はエドヒガン、父はオオシマザクラの交配で種がなく、接ぎ木、挿し木で増える。そのために全国一斉に開花をする習性があるといわれている。

 

■雑種を作らない

■それでも雑種はできる

□今回、牧先生のお話をお聞きして植物の世界の中で、子孫を増やし生命を存続させてるため工夫する事を知りました。その奥に隠れた出来事を感じながら花を愛でる時に、より一層の深みのある鑑賞ができるように感じることができました。牧雅之先生ご講演ありがとうございました

 

今回の学習会の出席者は429名でした