10/9 人が元気で動けるためには

本日の講師は仙台赤十字病院 名誉院長 北 純 先生です。
始めに先生より、自己紹介があり、東京生まれ、幼少の頃は体が弱く、それらの体験から整形外科医になることを目指し、東北大学医学部卒業後、整形外科医として仙台市立病院、秋田の総合病院等で骨に関する病気を研究され
その専門分野で活躍されている紹介から、本日のテーマをお話されました。

1.日本の平均寿命、健康寿命の関係について

・平均寿命は伸びているが、健康寿命とのギャップを如何に縮めるか!
・それには介護が必要な主な要因の第1位から3位の疾患がポイントになる
・第1位の運動器疾患(転倒、骨折、関節、脊髄の病気等)にメスを!

 

2.運動機能に関して

・運動器とは身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経等を総称し、連携した
   働きしている。
・人の生命を維持するには運動器、内臓諸器官、高次中枢器官が連携してい
る。

 

3.ロコモティブシンドロームについて

・運動器の障害のために移動機能が低下をきたした下記の疾患等です
・骨粗鬆症は骨の強度(骨密度と骨質)の低下により、骨折しやすくなる状態
原因:加齢、閉経、運動不足、栄養不良など→女性に多い
・変形性腰椎症は腰部の脊椎の椎間板が傷んだり、椎骨の変形で傷み等状態
原因:加齢による椎間板の脆弱化
・サルコペニア(筋肉減少症)は加齢による筋量や運動機能の低下によって
生活に支障が出る状態
原因:加齢による筋量減少、運動量の低下、低栄養が要因

 

4.フレイルについて

・フレイルは健康な状態とサポートが必要(介護)な状態の中間を意味します
症状:体重減少、疲れやすい、歩行速度の低下、握力の低下、活動量の低下
    

5.食生活でサルコペニア、ロコモ、フレイル対策を

・1日3回の食事をバランスよくとることが大切・ビタミンDはカルシュウム
の吸収を助けて骨を丈夫にする
・ビタミンKは納豆・緑黄色野菜・ワカメ・キャベツ→たんぱく質等合成
・日光を浴びよう→仙台は毎日20分程度

 

6.健康長寿のための3つの柱

・健康長寿のため、栄養、身体活動、社会参加が三位一体です。
・人の成り立ちを理解し、健康増進、維持に努めましょう!
(結びに)
◎人は2本足で歩き、人と交流して健康を維持しています!
競技スポーツ、子供の成長、発達も同じです

以上のお話しは、高齢期の抱えている問題であり、それを医学的に改善する課題を提起され、健康寿命を願う我々にとって貴重なお話しが拝聴出来ました。感謝の拍手で先生をお見送りしました。本日の参加者は621名でした。

 

 

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