栗駒市築館町にある通大寺の金田諦慶(かねたたいおう)住職にお越しいただき、3.11被災地での傾聴活動についてお話しをいただきました。

曹洞宗 通大寺 住職 金田 諦慶 氏

1.カフェ・デ・モンク

金田住職は軽トラックに喫茶道具を積んで被災地を廻り、ケーキとコーヒーなどを全部無料で振る舞いながら傾聴をするという支援活動を展開されています。この移動喫茶の名前は「カフェ・デ・モンク」といいます。「モンク」とは英語で「お坊さん」のことです。

初代カフェモン号。いまは2代目で活動中

あの年の4/30にうどんの炊き出しで被災地を訪れたおり、宗教者として何ができるか自問自答した結果としてたどり着いたのが傾聴活動だったそうです。

カフェで、お坊さん(モンク)が文句を聞き、いっしょに悶苦します・・・ボーズのスピーカーから流れるセロニアス・モンクの曲とともに・・・というシャレがいっぱいのキャッチコピーで既に250回以上被災地に出かけています。

この活動をきっかけに全国各地に「カフェ・デ・モンク」が誕生しています。看板はすべて金田住職が書いているそうです。

2.傾聴活動とは

『傾聴活動とは、心の声を聴くこと。被災者と一緒に考える伴走者であるとの思いから被災者が安心して泣ける場を作りたかった』

そのためケーキのほかに花、焼き芋などを持っていき「ホッ」としてもらう場作り、ケーキは沢山の種類を持っていき「選ぶ自由」のない被災者に、沢山の種類から選ぶという自由を持ってもらうなど少しでも日常に近づいてもらうよう心掛けています。

このような場作りのほか、場をほぐすためのユーモア、場に仕掛けるための小物などが傾聴活動には必要です。ユーモアは気持ちをほぐし、そうした場に人は寄ってきますし、場を仕掛けるために位牌、数珠、手のひら地蔵を作りして持参しています。

3.臨床宗教師

49日の追悼行脚で被災地に行った折、ヘドロと死体の匂いの中で涙でお経が読めなくなった・・・神も仏もなくなったような状態の瓦礫を見て、われわれ宗教者はどのような立ち位置で向き合うべきか・・・イスラム教、日蓮宗、キリスト教などの僧や牧師はみんな同じ方向を向いた。3.11ではこのようなことが起き、注目されました。

金田住職の活動により宗教者の存在意義が見直され、人々の苦悩や悲嘆に寄り添うことのできる宗教者が求められ「臨床宗教師」の養成講座が東北大学に開設されました。

これを開設に携わったのが、故 岡部健医師です。岡部医師は在宅緩和ケアを専門に診療所を早くから立ち上げられ、人が死に逝く現場に死を語ることのできる宗教者の必要性を感じておられました。

故 岡部先生のことば

臨床宗教師に関する番組が放映されます。ぜひご覧ください。
9/18(月)22:50~23:40
NHK総合テレビ
「末期がんの”看取り僧医”が伝えたかったこと」
日本臨床宗教師会 顧問 田中雅博師 

「岡部先生の看取りの医療・・・看取り先生の遺言」が出版されています。
またクローズアップ現代で放映されたWeb
ページを下記に記しますので参考にしてください。

「天国からのお迎え」
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3238/1.html

“穏やかな死”を迎えたい ~医療と宗教 新たな試み~
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3853/1.html