2020活動報告【花鳩俳句同好会】

花鳩俳句同好会  部長  菅 野 賢 一

昨年度の終盤にパンデミックの煽りを受けて、学習支援センターの室(例会場)の貸し出しが得られず、休会の止むなきに到り、今年度に入ってもそのまま先の見通せない状態でした。

句作りは大きな愉しみの1つであり、時には風流人を気取らぬでもなく、四季の移ろいを直に肌で感じ取ることが不可欠ではありましたが、外出も儘ならず、傍目にも巣籠もり状態と映る状態だった筈です。会員の中には、戦中・戦後の不自由さを体験した者も居るなど、辛抱・我慢には慣れて居なくもなかったのに、充分過ぎる時間があったとしても、外界からの刺激無しでは作句の意欲の維持は難しい事でもありました。

そこで、窮余の策として4 ~ 5月に紙上句会を試みました。予定されていた句会日を目途に3句ずつ投稿(郵送)─全21句(7名分)を世話役が一覧表に纏めて全員に配布(郵送)─各人が3句を選んで世話役へ返送、同時に次回分の3句投稿(郵送)─世話人が選句数を集計した結果を全員に再配布、同時に次回分の投稿一覧表を配布(郵送)、という手順での繰り返しです。郵便を介しての往復に時間が掛かり、もどかしさも有るのですが、それまでの数カ月に及ぶ息詰まる感じから、一気に抜け出せたかの様な感覚が得られたのでした。句を介して仲間との再会が果たせた様な安堵感をも覚え、やはり句心が刺激される事が必要なのだと、改めて思い知らされたという気がしたものです。

この様な紙上句会も3順目に入ろうとしていた時に事態が一変し、少人数での会合なら許されるというのです。会員が10名を割った時点から同好会に格下げになっていたので、密になる危惧は皆無でした。それでも机と席は離し、窓は開けて換気に努めるなど、指示に従いながら句会の再開に快哉を叫んだものでした。6月以降はスケジュール通りに月2回の例会を続けることになり、それまでの鬱憤を晴らすかの様に、皆が名句?をモノにできた事は言うまでも有りません。その成果は老学文苑に発表して居りますので、ぜひともご高覧いただきたいと思います。

こんなご時世なので、年一度の新年の会合はもちろんの事、句会終了後に連れ立って何処かへ、などというのもなるべく避ける様にして、パンデミックをやり過ごそうといる事は、他のクラブ・同好会と同じです。それにしても、これから先の見通しが立っているわけでもなく、来年度もまた更なる制約が有りはしないかと気掛かりです。今回は少人数が幸いした恰好でしたが、できればクラブに昇格したい思いです。それには少なくとも3名の加入が必要なので、どなたか入会して「花鳩」に新風を吹き込んで頂けないものでしょうか。
全7名のお願いでもあります。(北畠宏記)