5/22 今日から実践!動ける体を保つお手入れの秘訣

 本日の学習は、動ける身体を保つために毎日実践すべき身体の手入れについて、東北福祉大学 教授 河村 孝幸先生から実技を交え講演をいただきました。

講師紹介
東北福祉大学 健康科学部 医療経営管理学科・教授
河村 孝幸(カワムラ タカユキ)先生

昭和49年   石川県金沢市 生まれ
平成9年3月  東京学芸大学 教育学部 人間科学課程 卒業
平成11年6月  米国 ウイスコンシン大学大学院 修士課程 修了
平成15年3月  東北大学大学院 医学系研究科 博士課程 修了
平成15年4月  東北福祉大学 予防福祉健康増進センター 特任講師
令和4年4月~現在 東北福祉大学 健康科学部 医療経営管理学科 教授

1. 動ける身体を保つためには
変化に気づく「新たな基準」を目安に、自己点検・対応しましょう。

(1)生活の自立度が低下するパターンは4種類
年齢と共に1人で行えることが減り支援が必要になってくる。それをいかに先送りするかが課題、自立の低下が始まるレベルの人達は今のうちから健康づくりに努めましょう。

(2)困難苦難を乗り越えるために必要なのは「からだ・こころ・まわりの元気」
自身のからだ、こころ、まわりの環境が良好で元気な場合は回復状況が速い。

元気な人は回復が速い

(3)カラダを支える・動かすために欠かせない「運動器」
・ 健康診断で検査項目が無いので自ら運動器の不具合を知り、無理のない範囲で運動を行い、必要に応じて医療機関を受診する

(4)運動器の調子を確認する方法
・ 歩く速さ ・ 握力の強さ ・ 立ち座りの速さ ・ ふらつきやすさ ・ ふくらはぎの太さ

ふくらはぎの太さ 測定

(5)運動づくりを学ぶうえで大切なこと
① 自覚する  : 現状と予備力の確認
② 受け入れる : 将来を予想
③ 対処する  : 継続・軌道修正
  ◎他人と比べず、今の自分を基準にする

2. 毎日実践!身体のお手入れ
身体状況やライフスタイルに合わせて賢く動かしましょう。

(1)よく動く
・ 1日の歩数を知っていますか?
・ まずは現状を知ることからはじめよう
・ 現在は、しっかり「運動」から「身体活動」を増やそうの年代を経て「安静」を減らそうになっている

(2)おおきく・ただしく動く
・ 大きな動きを取り戻す3つの方法
・ トイレから出たついでに背筋伸ばし

・おすすめ体操4つ いつでも どこでも
① 足の付け根・おしり   ② 肩~背中~下肢裏面  ③ ふくらはぎ  ④ 太もも裏側

・ 肩甲骨を多方向に動かそう・・・歌いながら3回行う
  効用効果・・・肩こり予防 肩の動きがよくなる 猫背予防
・ これだけ体操
座り作業で前かがみが続いたときや重い荷物を持った後などに行う。

(3)うまく動く
・ 高齢期で増える労働災害
駐車場の車輪止めへのつまずき、庭木の剪定での転倒等が多い。
・ 骨粗鬆症による骨折好発部位4か所
・ 重量物の正しい持ち上げ方

・ どこでもできるバランストレーニング
ァ 両足を地面に置いた姿勢・・・ふらつきのイメージを知る。練習でバランスの低下を防ぎ転倒防止
イ 開眼片足立ち・・・10秒以下はダメ、練習を継続して転倒のリスクを減らす

(4)しっかり動く
・ のんびり、ゆっくり動く生活では白身の筋が衰えていきます
速筋線維(白筋)・・・瞬発力が特徴で大きな力や筋肉が延ばされながら力を発揮するが加齢の影響を受けやすい。
遅筋線維(赤筋)・・・持久力が特徴で弱い力を発揮するときに使われ、酸素を使いリズミカルに一定期間動き加齢の影響を受けにくい。

・ 日常生活で白い筋肉を使う方法は、いつもより大きく・すばやく行動する
・ 意識して身体を動かし筋肉に適度な刺激与えるとより効果的
運動神経を使って筋肉を時々スイッチ「ON」にしよう。筋肉に適度な刺激を与えることでトレーニング効果が得られます。

3. まとめ
・加齢に伴う身体の変化
 フレイルなどの「新たな基準」を目安に自己点検・対応しましょう。
・毎日実践!身体のお手入れ
 現れやすい変化に注意しながら、身体を賢く動かしましょう。
・運動を習慣化
行うことを当たり前にしましょう。

 『これからの快適な日常生活のため、今日から早速実施しましょう』

 本日の学習会出席者は560名でした。