7/26 防災エンスショー

 本日は、防災+サイエンスショーの組み合わせの「防災エンスショー」と題しての講演です。身近な様々な実験を通じて防災の知識を学びそれを各人の知恵とするものです。

講師紹介

阿部清人 先生

 阿部清人 先生

株式会社MCラボ代表取締役, サイエンスインストラクター,「fmいずみ」ア ナウンサー, 防災士, 宮城県石巻市生まれ、仙台市在住

サイエンスインストラクターとして、身近なものを使った、アッと驚く科学実験をわかりやすく紹介する「サイエンスショー」が大好評。ユーモアを交えた楽しくわかりやすいトークで子供から大人までサイエンスワールドに引き込んでいる。

ショー、テレビ出演、新聞掲載も多数。また防災士の視点から防災に役立つ実験を行う「防災エンスショー」が注目を集めている。

全国各地で年120回を超える講演活動ぶりは、各方面から高く評価されている。

超能力振り子実験

 東日本大震災の最大の余震は、2011年4月7日の夜、この地震で3月11日では被害がなかった建物に損傷などが起きました。それは、揺れの違いに理由があったと考えられています。

3本の長さの違う振り子を使って揺れ方の実験

地震の揺れ方で、長周期地震動と短周期地震動があることを説明して、「共振」について解説。

また、超高層ビルの揺れ方については、次の写真のような長さの違う切れ込みを入れた紙を使って揺れの違いを説明。

長さの違いで、揺れ方の違いが明らか、長いほうがゆらり、ゆらり

ほとんどの地震は1分以内に収まる。しかし長周期地震は10分以上も続く。

停電に備える実験

LED照明は消費電力が低いので、停電時の外部電源(発電機)の電力を有効に活用できる。白熱電球とLED電球の違い解説。

聴講生2名の参加を得て、消費電力の少ないLEDの有効性の実験。後ろのスライドは停電時1灯の照明で放送中の状況。

手回し発電実験

 手回し発電機を使って、電気は「光る力」、「動く力」、「熱の力」に代わる実験。災害時にラジオは大切な情報源となる。仙台市消防局の調べでは、84.3%の人がラジオから情報を得たと回答している。

液状化現象実験

大きな地震が起きると、地下の埋設物が地上に突出することがある。これは地震前は固まっていた砂同士のつながりが揺れによって切れ、水に浮いた状態になる、これを「液状化」という。そのため水に浮かないようなものも、浮かび上がってくる。

空中浮遊実験

「地震が起きたら家が空を飛べば揺れない」と小学生の提案があった。飛ぶことはできないが、浮かべることはできるとして開発された例の紹介。空気の力で物が浮く実験。

地震時に空気の力で浮き上り揺れを避ける仕組み、この構造の家屋50戸は大震災時にほとんど揺れなかった

ブロワーでペットボトルも浮き上がる

地球の温暖化

気温、水温の上昇によって空気中の水蒸気の量が増え大雨の被害が増加している。

おわりに

実験を交えながらの、軽妙なトークに時のたつのを忘れるほどでした。しかし、災害の増加には心穏やかならずものを感じた学習会でした。

本日の出席は466名でした。