10/8 てつがく、してみる? 「一期は夢」、ならば一瞬に全人生が?

本日は、東北大学名誉教授の戸島 貴代志先生から、本学の学習会では取り上げることが少ない「哲学」のお話をしていただきました。
副題の『一期は夢(閑吟集)』は「全人生は夢のよう」の意、『夢』という語には「一瞬」の意味。そして「一瞬」は『今』、すなわち「今に」に全人生が…。

講師紹介

 東北大学名誉教授・放送大学宮城学習センター客員教授 戸島 貴代志(としま きよし)先生

1992年 京都大学大学院文学研究科・哲学単位取得満期退学
2005年 東北大学文学研究科・哲学講座 助教授
2008年 同 教授
2024年 同 退職
現 在 東北大学名誉教授・放送大学宮城学習センター客員教授

予備として ー 仕事と遊び ―

  • 私たちの行動・行為は二つに分けられる。それは「仕事」と「遊び」
  • 学生の受験勉強は「仕事」、大学での学問・研究は「遊び」(でありたい)
  • 結果から逆算せずに”おのず”とやるのが「遊びの世界」、我々はこの世界からどんどん離れているのでは?

世界は見えている通りに存在する?

  • 私たちが認識しているものは、なぜ認識できのるか?
    それは、現在を過去で解釈しているから ⇨ 過去のおかげで現在がわかる!
  • 現在は、過去のいずれかの時点で身に着けた概念により照らし出される ⇨ 概念がないと現在は想像できない

<いま・ここ>はすでに解釈されている

  • 日常とは、安全・安心に生かしてくれる当たり前の世界で、今日も明日も同じことが続く
  • 生の効率化により、過去の膨大な情報をある枠組みで処理=十把一絡げしている <効率化=必要な情報の選択>
  • <いま・ここ>は<いま・ここ>でないもの=過去によって解釈されているが、効率化されていない本当の<いま・ここ>って何だろう?

自己と世界を十把一絡げにしないとは?

  • 日常の成り立ちは十把一絡げの世界で、安全・安心のために効率的に生活する=目的のある世界。すなわち「仕事の世界」
    これに対し、”ひとつひとつ”の”いちいち”に引っかかる生き方は「遊びの世界」
  • 私たちの日常は「遊びの世界」からほど遠く、「仕事の世界」に慣れきって「遊びの世界」を忘れているのでは?

  • 膨大な量の情報のひとつひとつにひっかかると、意識処理のキャパをオーバーしフリーズすることもある
    ここでマニュアルを要求するとこの行為は「仕事」になってしまう
  • どうしたら…?
    答えの一つは、「自分が一番やりたくない、いやなことをやる」 ⇨「出会ってしまった責任」をやり過ごさなかった石牟礼道子さんの例のように

 

■本日の出席者は577名でした。